今年から店頭でご紹介している「三崎米」
珠洲市三崎町にずっとボランティアで通いながらそのまま新規就農もしてしまった岡嶋 健市さん 陽子さんのご夫婦が、今年初めて有機でつくったお米です。
この田んぼで、今年初めて「アエノコト」を執り行ったことがNHK「かがのと」で7分の特集になりました!
「アエノコト」は、収穫が終わったあと、田の神様をうやうやしくお家にお入れしてひと冬をお過ごしいただく、奥能登の伝統行事。
だけどもうほとんど、やる人がいなくなっています。
ボランティアの拠点と農地を提供している三崎町の73歳の農家・浦野さんが、岡嶋夫妻のすすめを受けて、50年の農家人生で初めての「アエノコト」を一緒にやってみたんですって!
浦野さんと、岡嶋夫婦、今回、それぞれ別個に神様をお迎えしました。
浦野さんは、全壊した自宅のかわりに、納屋に神様をお迎え。
岡嶋夫妻は、なんと、仮設で立っている「インスタントハウス」に!
(インスタントハウスは、空気で膨らませる、数時間で建てることのできる小さなお家です。ボランティアさんたちのちからで、いま、奥能登のあちこちに建っています)
浦野お父さん、最初は気も進まず、やるつもりもなかったんですって。
「今回の地震はひどかった」
「神様って、ほんとにいるんかな」
そんな思いをカメラの前でつぶやく浦野さん。
そんな気持ちもかかえながらの「アエノコト」。
豪華なご馳走と、お風呂で、神様をお迎えする。
ぶじにおわったあとの、浦野お父さんの一言が、
深い余韻を残してくれます。
ぜひ見てみてくださいね!
NHK ONEのサイトで、12月22日月曜日まで見ることが出来ます
https://bit.ly/4qfzrWX
(32分25秒のところから始まる特集です)
「神様って、ほんとにいるのかな」
そして、浦野さんの最後の一言
長く厳しい人生を、この2つの思いの間で揺れながら、みんな過ごしていくんだろうなあ・・
もう日本にもほとんど残っていないように見えて、実は、こんなきっかけで顔を出す「アミニズム」。
自然を敬い、すべてのものに命がやどる、と考える「アミニズム」は、長い歴史の中で日本に暮らす人の心を形作ってきました。
途絶えかけ、ほぼ死にかけているアミニズムが巨大地震という災難をきっかけに息を吹き返したのが、とても感慨深いです。
貴重な記録ですね。
この、八百万の神に頭を下げるアミニズムこそが「資本主義の次にくる社会」を作るカギだと、私たちはいま学んでいるところです。
22日月曜日までしか見られないので、お急ぎくださいね
私たちNOPPOKUNも、来年は、この三崎の土地をお借りして、お米作りに挑戦してみる予定です。田の神様にご挨拶に行かなくっちゃ・・
(小浦)