<むつみ>
アルに新しい冷蔵庫を入れました。
オープン時に中古で買って今まで使っていたものが、ほこりなどで傷んできたことと、最近出た冷蔵庫は、おんなじ形だけれど、43%節電になる、ということで、買い換えました。
お値段、30万!!!お支払いは9月末でよいとのこと・・・おありがとうございます・・・
普段は、年末のボーナスや消費税支払などのために、毎月積み立てているお金を、二か月分ためて渡します。ちょっとギャンブルです。貯まってから買えばいいのに、もう冷蔵庫が限界ぽく感じたので、買ってしまいました。それに、省エネしたかったのです。
43%というのは、メーカーさんがいう数字なので、もうちょっと悪くて30%くらいだとしたら、月に・・・・5000円くらい電気代が安くなるといいなあ。そんなに下がるかしら。
5000円、純粋に、経費が安くなったら、それは、売り上げが3万~5万上がるのと同じくらい、ありがたいことです。一生懸命働いて5万の売り上げをいただくのもよいけれど、何もしなくてもその分が入ってくる(出ていかない)ことも嬉しいことです。
ただ、年末まで、ドキドキしながら過ごすのが嫌。こういうときに、市民バンクからお金借りられたらいいんですよね。月に5000円ずつ返していければ。
ともあれ、ピカピカの冷蔵庫、性能もよいのです。作り置きのおかずも、おいしく保てるようになります。スタッフもさらに張り切って、調理すると思います(ちょっと広くなったので、それも嬉しいはず)。アルデリがさらにおいしくなりますように。
冷蔵庫の設置が終わり、夜8時半に、帰宅しようとして、廊下に貼ってある映画のチラシが目にとまりました。
「嗚呼 満蒙開拓団」
http://www.cine-monde.com/news.html
64年前の戦争で、国策として満州に送られた人たちの話です。
チラシの裏に、4人の人の言葉が載っていました。
「いまでも、官僚の人たちにききたい。なんで私たちを満州に送ったのですか」と問う女性は、なんと、昭和20年の5月に、役人に何度も勧誘されて、家族で満州に渡ったのだそうです。
もう敗戦は決まったような時期だったはずなのに、それは知らないままだったんですね。満州について、あとから届いた荷物をほどく間もなく、敗戦。そして逃避行が始まったそうです。その逃避行がどんなに悲惨だったかという証言が続きます。
ロシア兵と中国兵から逃げる道すがらには、飢えで泣き叫ぶ小さな子どもたちは、たぶん、声で居場所がばれてしまうからか、同行の大人の手で殺してしまわざるを得ないという悲劇がたくさん起こったようなのです。
「妹は、お芋食べたーい、お芋たべたーい、と泣きながら、連れて行かれたのです」
この言葉に、特別に胸をつかれました。私の長男の、2歳のときを思い出したのです。
特別食いしん坊な子で、夜中に、よく「お腹がすいた」といって夜泣きする赤ん坊でした。
まだ店の3階に住んでいたころ、昼寝をしていたはずの息子が、気がつけば、階段の踊り場に、半泣きで立っている。おむつだけの裸んぼうで。
「おんもさんたえたい、おんもさん、たえたい」(お芋さん食べたい)
手には、大きな生のさつまいもを抱えていたのです。
しゃべるのがとても遅く、日中はとても静かだった息子が、必死に訴える姿は、ほんとうにいじらしく、今でもときどき、夫が好んで語り草にする、楽しい思い出。
お芋を、食べさせてあげたい、その日のその女の子に。おいしいお芋を、お腹一杯食べさせてあげたいです。生まれ変わったらきっと、そんなチャンスがありますように。
満州から引き揚げた経験のある伯母は、引き上げ時の話は息子たちにはしていない、と言っていた。語れない人たちが、すぐそばに大勢いるんですねきっと。
せめて事実を知り、鎮魂の時間を持ちたいと思いました。
映画は香林坊109 4F シネモンドさんにて
8月21日までです。
映画は