アルをはじめるきっかけを作ってくれたのが、 フィリピンです。
何度も何度も通っていましたが、13年前に結婚して出産してからは一度も行けていませんでした。
今回は、12歳になった娘を連れて行くことがメインの目的でした。
中学生になる前に、「世界は広い」ということを、心に刻んで欲しいのです。
思春期、いちばん輝くときだけれど、自我が強くなりいちばん辛い時期でもあります。
心おいつめられてしまった時に、ふと、そういえばあんなところにもいったなあ、あんなふうに生きている人もいたなあと、心を遠くに飛ばして、思い出してくれれば。
娘は、バルナバクリニックという、貧困層の人のためのクリニックにお世話になります。
貧しさで、ちゃんと食べられない、病気になっても病院に行けない。助けてくれる人がいない。
貧しさのどん底で、自分に価値が見いだせない。自分を、存在してはいけないゴミだと思っている。
そんな人たちが多くいる地域で、日本人の女性が建てたクリニックです。
娘は、往診に付いてまわらせてもらったり、児童施設に滞在させてもらったりする予定です。
何もできない娘が、忙しいクリニックで、ただお邪魔になるだけでは、と心配しましたが、
「外国からお客さんがきて、気にかけてくれる、体をさすってくれる、それだけでも心強く思う人はいます」
と励ましてくださる方がいて、決心しました。
もちろん、ボランティアなどとは言えない、こちらから必要経費プラス寄付を払って滞在をお願いするのですが。
立ち会わせていただけるそうです。
どんな国の、どんな苦しい生活をしている人たちにも、命の誕生をよろこぶ母親がいるってことが、娘に伝わるといいなあと思っています。
私は、娘がクリニック体験をしている間、ちょこっと抜け出して、2つ、お取引先関連をまわる予定です。
ひとつは、山岳民族の仕事づくり「シサムコーヒー」産地。
アルではシサムウィーク真っ最中で、みなさんにお手にとってもらう機会も増えていると思われる、シサムコーヒーは、フィリピンの山の中から届きます。
これをお世話している方たちにお会いできる予定。
残念ながら、コーヒーはいま、収穫も終わり、花も実もない時期ですが、
もうひとつの訪問先は、PREDA基金。
売春宿に売られたり、誘拐されて外国人の相手をさせられたりしている子どもや女性を救い出して、リハビリなどをやっている団体です。 アルでも売っているドライマンゴは、ここの運営資金のため。
PREDAからは、「来る前にサイト読んどいてね~」と、、、、
当然、英語のサイトです。
さびついた英語を、なんとかかんとかして、いま、熟読中。
児童買春は、世界最悪の児童労働、って言われるのも当然で、超ダークな世界。
フィリピンは、世界でも有数の、「児童買春のメッカ」と言われていて、
男の子の被害者もとても多いんです。
日本からもたくさんの客が、フィリピンに行っています。
大きな「観光資源」になっていることで、闇ルートも複雑。
被害者だけじゃなくて、解決しようとする側も、危険にさらされます。
(宮崎あおいちゃんと妻夫木くんの映画「闇の子ども達」を見た方、原作を読んだ方は、このどうしようもなく悲劇的な雰囲気をご存知かと思います)
PREDAは、もう40年も、フィリピンで活動しています。
子どもたちを救い出したり、警察に協力を求めたり、地域の子どもたちに危険を知らせるワークショップをしたり。活動資金を作るためのフェアトレード事業をしたり。
しっかり話を聞いてこようと思っています。
救出されてリハビリ途中の子どもたちにも、しっかり会ってきます。
写真は、PREDAの活動の一環。卒業式ですね。
(被害者の写真とは違います)
実は、日本にも、この超ダークな「児童買春」の世界に真正面から立ち向かっている若い人達の団体があります。
「かものはしプロジェクト」 http://www.kamonohashi-project.net/
売られる子どもの数を激減させました。
ほんとうに、すごい。短期間でプロフェッショナル集団に育ち、それをたくさんの日本と現地の大人が支えています。
バルナバクリニック、PREDA基金への寄付をなさりたい方がいらしたら、
アルで立て替えて、小浦が持参いたします。