<むつみ>
ひさしぶりに、バナナの輸入元「オルタートレードジャパン」のウェブサイトを見ました。
この会社は、私がフェアトレードに関わるきっかけとなった会社でもあり、ご恩があります。
でも最近、社員の誰ともお会いしてないし、あんまり情報も得ていなかった・・・
ひさしぶりにウェブを開いてみたら、まあ、今年20周年だそうです。おめでとうございます!
20周年特設サイトがあって、歴史を見ることができます。日本のフェアトレードのあけぼの時代の貴重な記録。
そして、パレスチナオリーブのことでレポートがありました。
発見がたくさんありました!
ほぼ全文をご紹介します。(オルタさんのウェブには写真もありますよ)
http://www.altertrade.co.jp/index-j.html
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第2回パレスチナ・フェアトレード国際会議に出席して
2009年3月16日~18日の3日間、「パレスチナのフェアトレード商品の潜在的な市場について」というテーマで国際会議が開催され、ATJからも小林が出席しました。
2006年11月に行われた第1回会議の主催団体がATJの現地パートナー団体であるパレスチナ農業復興委員会(PARC)だったのに対し、第2回はフェアトレードに関与する生産者協同組合、NGO、政府機関、私企業、研究者が組織する「パレスチナ・フェアトレード・ネットワーク(PFTN)」の共催でした。
このネットワークは第1回会議の決議を受けて組織されたもので、この2年余りのフェアトレード運動の広がりと関連団体のダイナミックな連携活動を感じさせるものでした。海外からはATJのほかに、イタリア、フランス、ベルギー、スイス、カナダのフェアトレード団体、NGOから約30名が参加しました。
会議の冒頭、欧州連合(EU)パレスチナ委員会代表がブリュッセルにあるEU本部の食堂でパレスチナ・オリーブオイルのみを使うことが決まったと報告し、拍手喝さいを受けました。
PARC、パレスチナ農業開発センター(UAWC)の施設を訪ねても、貯蔵タンクや機材にEU支援であることを示すラベルが貼っているのをよく見かけてはいたのですが、パレスチナのオリーブ輸入関税は事実上ゼロであることなど制度的な面でも支援しています。
また、年末、年初のイスラエル軍によるガザ地区侵攻の際、地方の小都市を含め各地で抗議デモが組織されたことを欧州の参加者から聞くにつけ、EU諸国では政府機関、市民グループともに重層的なパレスチナ支援活動をしていることを痛感しました。
インフラ整備や生産者支援の成果は、オリーブオイルの品質改善に端的に現れ、パレスチナ産オリーブオイルが国際的なコンテストでも高く評価されています。
また、適切な買付価格をNGOや研究者が調査し、2001年に1kgあたり9シュケルだったのが2007年には22シュケルとなり、これが生産者の生活向上に寄与しているとの調査報告もありました。
生産者グループは自らの活動と方向性の確かさに自信を深めていることが発表の端々から感じられました。フェアトレードに関心を示し、協同組合を組織する生産者が増え、エキストラバージン、あるいはバージン・オリーブオイルの生産量が近年増加しています。
生産面での一定の成果を受けて、会議のテーマともなっている市場を開拓する重要性が共通認識となっています。欧米向けは従来の連帯市場(Solidarity Market)を基盤に、いっそうの市場拡大を目標に現在、公的認証機関、大学(ベツレヘム大学フェアトレード発展センター)の後押しを受けて、フェアトレードや有機認証を取得する生産者グループが生まれています。今後、認証を取得するグループは増えると見られ、欧州のNGOのこの動きを支持しています。
また、潜在的な市場として湾岸諸国、パレスチナ域内があげられました。特にパレスチナでは近年の経済危機により比較的高価であるオリーブオイルに代わって安価なコーン油を利用する消費者が増えています。そのため、大学関係者は「国内フェアトレード」に対する消費者の意識を高めるセミナーを実施し、PARCは国内販売部門を立ち上げています。
イスラエル政府による不当な家屋破壊を描いたドキュメンタリー上映、エジプト、カイロで行われている平和会議の報告もプログラムにあり、パレスチナを取り巻く状況の厳しさを思い知らされましたが、会議では地歩を固め飛躍しようとしているパレスチナのフェアトレード運動の熱気を感じた3日間でした。
(転送ここまで)
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