（あっこ）

　　毎度おなじみ内川の若手兄弟農家山下兄弟の畑で大根を収穫してきた。

この時期6時でもまだ暗い。

薄暗い中で、大根の葉の緑が妙にたくましく美しい、

光をまだ浴びてなくてもこんなに美しく見えるのは朝のエネルギーのせいなのかな。

心を込めて地球の自転に合わせてグルグルグルグルと、

うっとり収穫してたら「そんなグリグリ回したら大根がいたむっ」と

自然食品店のっぽくん店長のっぽ君に指導され動揺・・・

テキパキすぽすぽ大根を抜くのっぽ店長、そう意外にあっさり抜ける。

　ため池で大根の泥を洗い落とす、

（冷たいっ）と思ったけど絶対言葉には出すまいと歯をくいしばった。

だってどんな日もこの人たちは早朝から動き出し、

歯をくいしばり作業をこなしてきている。

気まぐれでフラッときた私がギャアギャアいえない。

　ジャブジャブ大根の泥を洗い落とす、

ジャブジャブ大根の白さがいつもよりまぶしく感じる。

ついでに肌寒いこの時期、何かとモヤモヤしていた

自分の心も一緒に洗われた気がした。うん。

自分で収穫した素材で料理をつくる、初めての経験だった。

やっぱり愛しさも倍増、出来上がったふろふき大根、

「フワァァーアン」と広がる」甘さ、感動した、これだ、この感動

を伝えたくて料理してたんだ！と思い出した。一口食べて、３分

うっとり、一口食べてまた３分うっとり・・・いかにその一口の中に

深みのある世界を表すことが出来るかが究極の料理だと思う。

「思わず箸を止めたくなる一口」を目標に明日も料理道に精進したい。

　そして、収穫だけでなく一から野菜を育ててみたいと思った冬のはじまりだった