セーターフェア、続き

<クズハ>

このまえの話に、「700円!」ってコメントもらいました、ありがとう。そうなんです、一週間で700円!このミンカの話は、秋冬カタログに詳しく載っているのですが、一週間、一日に8時間編み物をして、700円なんです。しかも、女性は家のことと、家畜(アルパカとかね)の世話をしながら編み物もするという・・・背中に子どもをしょって、家畜に草を食べさせながら、手には編み棒、いっぺんに3つも仕事してる!

日本語だと、「フェア」っていうと、対等、っていうイメージもあるから、「フェアトレード」っていうと対等な立場で、おなじくらい収入があるようなイメージありますよね。でも英語では、「フェア」というのは、「優・良・可」でいうと「可」って感じなんですって。悪くない・すれすれの・まあ良し、みたいな。

編み子さんたちにもっと手間賃もらってほしいーと思いますよね・・・その一方で、日当千円とかだったら、セーターいくらになるんだろう?・・・・・・・・・・そうですね、軽く一枚5万円から~ ってなるでしょう。それじゃあ日本で売ることも出来なくなっちゃう。

奪ったり奪われたり、じゃなくて、三方良しの お互い様で生きていくには、どういうのが一番いいのか悩ましいですね。

で、このミンカもそうですが、この問題をつきつめて考える団体がたどり着く答えがあって、「やっぱり地域で自給できるものはしていこう」「輸出入に頼る部分は減らしていこう」と。

ミンカの場合は、伝統の農業を復活させることをやっています。日本でいうと「ヒエ・アワ」のような、昔からの雑穀がペルーにも「キヌア」などいくつかあって、いまは廃れてしまっているけれど、実は栄養価も高く、育てるのも簡単、農薬や肥料もいらないので貧乏人向き。そういうものに目を向けたり、地元のマーケットで売れるものを作っていくのがいいですよね。売れなくても自分たちで食べられるし。

でも、ここですごい問題になってしまうのが、そもそものスタートラインのこと。キヌアを作りたくても土地がない・クワや農具がない・作物を置く倉庫がない・市場にもっていく車がない・・・・そもそも今日食べるご飯がない。

キヌアの種を握りしめて、空を見上げて 雲の様子を必死でみている人の様子が思い浮かびます。種をまいても、雨が降らなかったらおしまい。収穫できなかったら家族はどうなるか・・・そんな追い詰められた暮らしのなかでは、セーター1枚の収入はとっても大きいと思います。

・・・昨日の夜、セーターフェアの準備をしながら、店長とぐっちと私はミンカの人たちの話をあれこれしていたんですが、店長が「私たち、毎日仕事があるって、ほんとに恵まれてるんですねえ~」と。うん、そう思う。ありがたいよね。・・・・・・・・でも、今朝きいたら、ぐっちは1時半、店長は4時までかかって ディスプレイ替えしてたんだって。きゃーーー

その甲斐あって素敵な店内になりました。オーガニックコットンの長袖Tシャツも新しいのが入荷していますよ~

20年前

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