油は悪者?「ほうろく屋」さん魂の叫び。

2019年5月に、愛知の「ほうろく屋」さんを訪問してきました。

いろんな人から「ほうろく屋さん、行ってみて」と言われていたので、何でなんだろなと・・・

こじんまりとした油屋さん。

工場の入り口はこんな感じ。

ほうろく油


直前に、ごま油の「竹本油脂」さんも訪問してて、そちらは東京ドーム1.5倍?の広さで、一日に6トン!!!のごま油を作っている大きなプラントだったので、落差がとっても愉快です!!

 

代表の杉崎学さん。

 

最初のほうのこのセリフが、ガツーンとわたしの心に刺さりました。

「ノンオイルとか・・・油のいらないテフロン加工とか・・・

いつから油が悪者になったのか?

油は細胞膜を作る材料。ミトコンドリアが喜ぶもの。

それが、悪者になったのは、だれのせいなんやろか」

 

 

・・・・そうか!確かに。なんで「ノンオイル」がもてはやされたり、

脂はなるべく落として食べる、ってなっているのか。

ジビエは脂身がいちばんのご馳走だと言われてて、

食べると確かに甘くてさっぱり、まったく体に悪くない、むしろ最高においしくて元気が出てくるもの。

 

じゃあ、なたね油は?

 

その疑問のまえに、杉崎さんが油屋さんになった経緯を。

 

親戚のお子さんが、中学生の時にいじめが原因で自殺。そのお兄さんも心を病んで自死。

若者がこんなにも生きづらい社会って、なんだ?

その思いから、若者・ハンディのある人、だれもがその人らしく生きられるコミュニティを作りたいと、活動開始。

その中で、ある、廃業寸前の油屋さんと出会い、地元産のなたねで油を搾るという仕事が残せたらいいんじゃないかと、弟子入り。

菜種を手仕事で油にするという仕事は、絶滅寸前。
どれくらい「手仕事」かというと・・・

全国から集まる菜種を、天日干しする
(お日様を浴びて、うまみがアップ)

トオミにかける
(なつかしの農機具!風のちからで不純物を飛ばす)

 

質の十分でない種を選り分ける
(味をよくするため)

 

そして「ほうろく窯」の出番!

 

しかも薪でじっくりと火を入れる。

たっぷりと厚みのある鉄窯で、温度が上がりすぎないように調節しながら。

ここで温度を120度とかに上げてしまうと、絞った時の歩留まりがよくなる(油がたくさん取れる)かわりに、高温になることによって酸化する。

これを「低温圧搾」・・・40度以下の状態で圧力をかけて絞る。

 

 

なたねにかかる負担を最小限にすることで、「湯あらい」の工程すら、いらない、キレイな油がとれる。

 

(ふつうは、不純物を取り除きキレイにするために「湯あらい」が必要)
缶のなかで沈殿させて、上澄みをすくって出来上がり。

絞った油かすが、まったく臭くない。

盆栽の肥料にするとものすごくいいと評判になり、油の注文を上回る油かすの注文が押し寄せているとのこと。

 

生絞りの油を飲むと、ナッツのような甘くてすてきな香り。

 

ミトコンドリアが喜ぶ油!
さらに~~
こちらは、ほうろく屋さんのある愛知県の、東浦町産の菜種だけを使った、地元の油。希少!

 

さて、普通のスーパーで売られている安い油の作り方は、

まず、圧搾で絞るとたくさん取れないので、薬剤抽出。
石油系の溶剤ノルマルヘキサンと混ぜ合わせて溶かして油を抽出。

その後高温にしてヘキサンを揮発させるので油の中に残らないと説明されていますが、100%は戻ってこないので、ヘキサンはときどき補充するとのこと。その分が残留していることは間違いないようです。

ヘキサンの安全性には諸説ありますが、とにかくここで一度、高温になります。

 

その後、「脱ろう」「脱酸(苛性ソーダで)」「脱色(よい油の会社のウェブサイトには「白土を使う」と書かれています。)
「脱臭(高温でさらす)」

メーカーさんによってかなりの違いがあると思われます。
さらに、もとの原料が輸入の菜種の場合、ほとんどが「遺伝子組み換え」

(国産の菜種のシェアは0.04%とのこと)

 

油が「体に悪いもの」になってしまった経緯は、さあ、どれでしょうか?

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

*溶剤抽出(油がほぼ100%絞れる)

*高温圧搾(絞れる油が80%ほどになる)

*低温圧搾(絞れる油はさらに減る 60%くらい?)

NOPPOKUNで扱っている油は、「遺伝子組み換えでない」菜種、そして高温圧搾がメイン。
薬剤を使わずにキレイにする「湯あらい」は、誇ることのできる安全な作り方だと思っています。
だけど、さらに「高温にさらさない」ことに重点を置いて、

焙煎も低温で。

圧搾も低温で。

湯あらいも不要。
しかも国産菜種で、としていくと、さらに、ギリギリまで酸化を抑えた、

「ミトコンドリアが喜ぶ油」「いのちの素」の油となる。

 

当然、とても高くて、

650㏄で2200円。

酸化しにくいので、揚げ物に何度も繰り返し使っても黒く臭くならない。
証拠写真

 

 

4回揚げ物をした油(唐揚げもつくった!)を、ビスケットの材料として入れてみた。

 

 

まったく臭くない!

なぜか卵の味がするんです。スタッフに大人気でした。

こちらは生絞り。香りがすばらしい。これこそ、美容液です。

杉崎さん曰く「オリーブオイルとか、高ーいものあるんだから、このほうろくの油だって・・・・」

確かに。最高の油としたら、けして高くない。あとは使い方。

捨てる必要のない油。使い切ることが出来る油。

細胞のひとつひとつを働かせる油。

お試しください!

 

おまけ
☆2200円の油でてんぷら、勇気がいる!!って方(わたしもです)は、全部じゃなくて、2割ほどだけ、この油に替えてみてください。「てんぷらのグレードが、アップ!アップ!アーーーップ!!しますよ」(スタッフ上森より)

おまけ
☆細胞膜ってなんの仕事してるの? 調べました

1)細胞の形をちゃんとさせる
2)細胞の外から内へ情報を伝える
3)必要なものを選んで細胞の中と外でやりとりする

大事やーーーーん!!どれも大事やん~
生命維持のかなめ。元気ないひと、油かえてみてください!

むつみでした

そうだ!いま、お店でお配りしているNOPPOKUN新聞は、割引券がもらえる「油クイズ」。
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6年前

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