憲法とフェアトレード

<むつみ>

GWどまんなか。
久しぶりにお友達と待ち合わせ〜という感じのグループのお客様で、ランチタイムのお店がいっぱいでした。ありがとうございました。

憲法記念日の今日。

ニュースでは世論調査の結果をやってます。

NHKでは

「若い人たちの間で、憲法変えないほうがいいという意見が多くなってる」と報道。

「戦争や(他国による)侵略の危険を感じるか?」の質問に「感じる」と答える人が9割に達していて、とても増えているのに、その一方で

「憲法を変えたほうがよい」と答える若い人(10代、20代)は

小泉政権のころをピークにして、今はすごく減っている、という結果。

 

専門家の意見として

「小泉さんの頃は、改革するのがいいことだという雰囲気で、

憲法も変えたほうがいいとの声が増えてた。

その時期を過ぎてみて、今は

変えるとよけいに悪くなる、

怖いから変えたくない、との声が増えている」と。

 

(さらに、憲法改正自体は支持する人がいるけど

憲法9条がある「平和憲法」を誇りに思う、という人は

85%とか。

ネットの上では、強い意見をよく見かけるので

9条を変えたほうがいいという人が、もっと増えている印象でしたが

無差別に選んで調査すると、こんな感じらしい。)

 

 

自分が「20代」だったころのこと思い出しました。

 

ニュージーランドに7ヶ月間滞在して、遊んでいた頃、

「第二次世界大戦の記念館」があったので、入ってみて、チョーびっくりした。

 

「我々は自由を守った!」

「独裁者の日本・ドイツ・イタリアを打ち負かした!」

「自由な世界を守った!」

 

喜びと誇りに溢れた「記念館」。

日本の降伏文書とか、誇らしげに写真展示してあった。

「俺ら、勝った!!」って。

 

日本人の私たちには、戦争の記念館といえば

焼かれて悲しい・殺し殺され・飢えて死んで、、、、

 

辛くて辛くて、もう二度と起きませんように!

 

そんな場所。

 

 

立場が違うと、そうか、こうなるのか。。。

勝った側の人って、実は

戦争のこと何にも知らない・知らされてないんだな・・・・

 

実際の戦争の時になにが起こるのか、

何も知らないんだな〜〜〜〜〜って思った。

「遠いところで、兵隊さん、頑張ってくれたよね!」

「その間、私たちはラクビー見てたわ」くらいの?

 

それに比べたら、私たち日本人は

なんぼか、戦争の「実態」を知ってる。

食料の補給もないまま、みじめにジャングルを這い回り、

無茶な命令で突撃して全員玉砕とか

赤ん坊も妊婦もお年寄りもかまわず街ごと焼き殺されたとか。

 

ほんとうのことを知ってる、貴重な私たちなんだな、って

ニュージーランドで悟った。

 

そのあと、アジアの国を回って、

もっといろんな戦争の側面に正面から出会った。

 

とっても親日的なフィリピンの、ミンダナオ島で、山奥の村に行った時

お世話になってた弁護士さんが、ある女性を指差して

「この人のお父さんは、日本兵による人肉食の犠牲者なんだよ」と私にいった時の、

あの、床が抜けたかのように恐ろしかった時間。

 

豚をしばるように、手と足を木にくくりつけて、

運んで行って、焼かれて食べられたんだと知った。

食べ物がなかったときも

食べ物がじゅうぶんあるときでも、人肉食が起きた。

そういう精神状態になるのが戦争なんだと。

 

そして、武器で殺し合うことだけが「戦争」なわけじゃないってことも

アジアの旅で、教えてもらった。

 

フィリピンでは、豊かな土地がたくさん

海外の資本のための農地や、大企業の企業のための工場になってて

HONDA  KAWASAKI と書かれた工場の看板を指差しながら

「先進国からの経済侵略だね」と言われたことも。

 

どうして日本は、アパルトヘイトをやっていた南アフリカを支持してたの?

黒人たちが、あんなに差別されて苦しんでたのに

アパルトヘイトをなくす方には協力せずに、南ア政府のほうと仲良くして

経済的な利益を優先した。

 

どうして、東ティモールのことを抑圧してるインドネシアに、日本政府は味方するの?

インドネシアにどんどん経済協力や援助をして、

その援助で、インドネシアが東ティモールで人を殺しているという・・・

 

どうして、軍事政権のミャンマーに、日本政府は協力しようとするの?

国際社会が軍政を批判してるのに

逆に経済協力を申し入れに行ったりして

儲かりさえすればそれでいいの?

 

自国民を苦しめる政府にばかり、日本が味方しているのは

なぜ?という問いかけ。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

NHK世論調査では、今、日本人の9割が、

「他国からの侵略が怖い」と感じてると。

 

でも実は、自分の国が

独裁とか、弱いものをいじめる酷い国に味方してきた、

その歴史は、知られてない。

 

中国がチベットを侵略してチベット人を虐待していることを知っていても、

中国との貿易や、経済交流は、とまらなかったし

むしろ、どんどん、

安い中国製品は大歓迎されて

または、中国の巨大市場を狙った戦略で

お付き合いは続き、日本の経済も潤い、

その中で、今の中国政府が強く強く成長した。

 

今頃になって中国が脅威だ、平和の敵だ、

日本に攻めてくる、っていう人がいるけど

ここまで中国政府を強くしたのは、いままでの経済交流の歴史。

 

私たちが何を買うか、誰から買うか、は

毎日毎日の、平和/戦争への投票みたいなもの。

 

今みたいに、「緊張状態」が言われるようになってから、

危ない!!だからこっちも対抗して軍事力強める!

って言っても、ぜんぜん遅すぎる。

試験の前の一夜漬けみたいな、「いまさら?」って行動になる。

 

何を買うか。何を支持するか。

 

アパルトヘイトの南アフリカからではなくて、

平和な隣国モザンビークから鉄鋼を買うという選択肢が

日本の商社にはあった。

 

インドネシア政府に「東ティモールでの虐殺をやめたら経済協力する」と進言する自由が、日本政府にはあった。

 

イスラエル政府に「パレスチナに空爆するのをやめてくれたら経済協力できる」という権利も、今、あるはず。無条件の投資じゃなくて。

 

最後の最後に「攻めてくる!」「ミサイルうってくる!」と怖がってみても

ほんと出来ることがすっごく限られる。

アメリカの「防衛ミサイル」買わされて、終わりになる?

(もしかしたら、偶発的な事故から、戦争に巻き込まれて

10何年も辛い目にあうことになるかも。

70年前みたいに。)

 

普段のお買い物、経済のあり方から

コツコツと平和を支持していくというやり方が、あると思っています。

フェアトレードも、その一翼を担っているはず。

 

憲法記念日に。

 

 

 

 

 

 

 

8年前

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です