こんにちは、スタッフちひろです。
お休みをいただいていた月曜日に、アルスタッフ総勢10名で
「金沢大地」さんへ行ってきました!
お邪魔した理由は、アルのケーキ、焼き菓子に使っている金沢大地さんのオーガニック小麦について、もっと知るため。
アルの焼き菓子で個人的ナンバーワンの「キャラメルナッツクッキー」♡
(写真では左の上の四角いやつです)
キャラメルたーっぷりのナッツがサンドされていて、
作るのにとっても時間がかかる!
でもあのサクッ感が大好きで、自分の結婚式の引き菓子にしたくて、
当時のスイーツ担当さんにお願いしたら、わざわざハート型で作ってくれて。
ゲストからめっちゃ美味しかった!と大好評だったなー
(あの時は嵐さんありがとー!)
そんな思い出も詰まったクッキーの源ともいえる小麦たちの待つ、河北潟へ。
代表井村さんがお忙しい中、時間を割いて、いろんなお話をしてくださいました。
何よりも思ったのが「小麦を作るのってこんなにも大変なんだ!!」ということ。
アルにいると「国産小麦」が当たり前すぎて、見えていなかった、
想像すらできてなかったと反省。
スタッフもびっくりした、あれやこれやのお話をお伝えしますね。
小麦の原産地は、地中海沿岸などの乾燥した場所で、土の肥えた場所なんだそう。
それを、日本の、湿気の多い北陸の、さらに沼地だった河北潟で作るなんて!
それだけでもかなりのハードルの高さ。。しかもしかも、オーガニック!!
さらに、日本はお米の国で、パンの文化ではなかったので、
そもそも「国産強力粉」というものがとっても少ない。
(うどんやおやきなどはデンプンの多い中力粉、薄力粉で作られます。
パンはグルテンの多い強力粉で作られます。)
でも、井村さんはどうしても「パンが作れる小麦」を栽培したかったのだそう。
それは、農家である自分の家の食糧自給率を計算したら、50%を切っていたから。
奥さんも子供さんもパンが大好き。
だったら、小麦を自分で作ろうと。
そして、もちろんオーガニックでやりたかった。
幼少時代、農薬が撒かれた後で、死んでいく虫やプカプカと水面に浮かぶ魚たちを目の当たりにした記憶。
生き物が死んでいく農薬を使った作物を人間が食べていいのか。
そんな思いがずっとあったから。
それから、小麦のいろんな種を取り寄せて、この地に合う品種を見つけ、試行錯誤しながら育てる。
小麦を育てるには地力が必要なので、これまた堆肥作りも大変。
(年間3千トンもの堆肥を、1億円もする設備で作ってるのを見ました)
(堆肥も金沢大地品質。
井村さんの収穫したくず米・・・を食べた鶏の糞・・・・を混ぜ合わせて作る。
国産のものしか入れていない)
初年度の収穫量は7トン。
「トン」という単位を聞くだけで、たくさん取れたんだなーと思ってしまったのですが、
全然そうではなくて。。
小麦が収穫できても、そのままでは原麦の状態なので、挽かなければなりません。
な、なんと、最低でも120トンはないと、製粉会社で挽いてもらえないそうです。
これは、全然知らなかったのですが。。。
昔は各地域に、製粉所があり、
その地域でとれた粉を挽いてくれていた。
戦後製粉会社は統廃合され、中小企業はなくなり、大企業になっていて、
製粉する機械も超巨大らしく、
7トンぽっちだと、どこに行ったのかわからなくなってしまうそうです。
(大きすぎて想像ができません。。)
なんとかして、小さい単位でも挽いてもらえる製粉所を見つけ、
パックして、さて、売ろうと思って計算したら、
・・・
500gで500円 の小麦に。
15年ほど前でこの価格。
可愛がってもらっている卸先の社長さんにも
「誰がこんな高い小麦買うの?」と言われたそうです。
(小麦を挽くと、粉になるのは6割ほどで、残り4割はふすま(飼料になる)すえ粉(糊の原料になる)になるんだそう)
そうなると、7トン作っても、4トンくらいしか小麦粉にならない。
次から次へと出現する壁にもめげず、諦めず、
いくらで作れば、売れるのかと原価計算して、
やっとやっと売れる形になって、今に至っているそうです。
聞いているこちらが、息切れしそうなくらいでしたが、、、
井村さんは「小麦って楽しい」っておっしゃってました。
小麦ができたからお醤油も作れたし、いろんな繋がりができましたと。
現在、日本の耕作放棄地は49万ヘクタール(富山県くらいの大きさ)あるそうです。
そのうちの0.02%を金沢大地がオーガニックの米、小麦、大豆、大麦、野菜などを栽培しています。
0.02%と書くと、たったそれだけ?と思われるかもしれませんが
日本全体の耕作放棄地に対して、
数値として現れるのが、すごい。
日本の食糧自給率の低さ、耕作放棄地、人口減少。
こんな風に書くと、とっかかりがなくて、あまりにも規模や問題が大きすぎて、
自分には関係ない、遠い問題のように感じてしまう。
でも井村さんは「自分には何ができるのか」を考え、それを実践して、また考えて。
それを眉間にしわを寄せてこれが正しいって押し付けるのではなくて、
信念を持ちながら、楽しそうに、おおらかにされていて、
とてもとてもかっこいいと思いました!
(カモですよー と嬉しそうに見せてくださいました。
田んぼの除草に活躍。)
アルもオーガニックライフを
おおらかに、もっと身近でカジュアルなものにする、
そんな一員になりたいなと思いました。
さて、ここからは宣伝です(笑)
日本の小麦のほとんどがオーストラリアやカナダ、アメリカからの輸入です。
国産小麦の割合はたったの14%ほど。
そんな中で、アルは、金沢大地さんの小麦の総生産量40トンのうち
なんと80分の1を、仕入れさせていただいて、
ケーキや焼き菓子に使ってるんです!
これってすごくないですか!!!
メイドインジャパンならぬ、メイドインイシカワ!!!
とっても貴重な国産、いえ、石川県産小麦を味わいにいらしてくださいね♩
(クリスマスケーキも、もーすぐですよーー!!)