<むつみ>
いよいよ今週、金曜日から「シサムウィーク」です。
京都のシサム工房さんの品物がどっさり、アルにやってきます。店内ほぼ、シサムさん一色に。
今日は「ロイヤルヘリテージ」シリーズをご紹介。
初めて展示会でこれをみたぐっち店長が、「キレイ!すてきです!ほんっといいです」と大騒ぎしていたのを思い出します。
こういう型で、下絵をスタンプして・・・
その上を刺繍。
小さな地域に住む150人の女性「アーティザン」たちが
10の自助ブループをつくって、この仕事をしています。
このグループは、貧しい女性達で構成されるマイクロ事業。
マイクロ事業って??
ほんの少しの資金で始められる、小さな仕事のことです。
こういう田舎では、女性差別もいまだにひどくて、夫なしでは外を歩くことも出来なかったり、人と顔を合わせて話す機会もまったくなかったりするのです。
でも、ちょっとずつでも手仕事で収入が入るようになると、力関係もガラリと変化します。
堂々と出歩いたり、人前で話をしたり、出来るようになります。
「女性たちは日々、母から娘へ、姑から嫁へと受け継がれてきた刺繍技術を使って、経済的自立を目指し力を合わせて働いています。」
日中は気温が45度にもなる、厳しい環境。
生産者団体 Kalatmakのカリッドさん
「田舎にこそフェアトレードは必要だと信じています。
都会へ都会へと人が移住するのではなく、農村に住む生産者たちが、その土地の文化と自然の中で、家族との生活を営みつつ、生産活動ができるよう、私達のようなNGOが架け橋となっていきたい。」
と、大きな目を輝かせて力強く語ってくれました。(シサム工房ウェブサイトより)
女性たちが、自分たちの手で、暮らしを良くしたいと、願いを込めて刺した、一針一針の仕事。
着るたびに、あなたの暮らしも、豊かにしてくれると思います。
ここからは余談ですけど・・・
「手仕事に想いをのせて・・・」って、少し前までは、単なるキャッチコピーとして読まれていたと思うんですが、最近では、
「手仕事にホントに想いやいろんなことが乗っかるんだな」と、信じられているような気がします。
このまえ、スタッフで話していたとき、
「アルのトイレって落ち着くよね」という子がいました。
「お客様にも、よく褒められますよね」と。
店の内装は、当時のスタッフや、手伝ってくださるお客様、みんなで、珪藻土を塗ったんですが、トイレは特別難しくて。角がいっぱいあるし、狭いし。
改装作業もピークで、みんなクタクタで、最高に疲れていて、ネガティブになりそうな気持ちを奮い立たせるために
「このトイレに入る人みんなが、幸せになりますように!」とかなんとかいいながら、歌を(Amazing Graceか何かを・・・)歌いながら、作業をしたんです。
特別つかれていたので、特別ていねいに、心を込めました。(そうしないと倒れそうだったから・・)
そのときの気持ちが、塗り込められてるんだと、私は確信してるんですが、
そういう話を信じてくれる人が、最近、ずいぶん増えてきたなと思います。
だから手刺繍も、夢を持って働く女性たちの気持ちが、幸せを運んでくれますよ、きっと。