<ぐっち>
3月末の1週間、フィリピンのネグロス島へ行ってきました。お店で昔から販売しているバランゴンバナナと、マスコバド糖という黒砂糖の生産者さんに会うためです。アルで働くようになって4年目。生産地に出向くのは初めてのことだったので、ワクワクドキドキグルグル。どんな出会いが待っているのか・・ とても楽しみでした。
はじめに、なぜこのバナナとお砂糖のトレードが始まったのか、そのお話を少し。
7,000ほどの島(!!)からなるフィリピン。私が行ったネグロス島はまん中あたりに位置します。中央にカンラオン火山がデーッンとそびえ立ち、そこを境に西州と東州に分かれています。 そこは昔から砂糖産業が盛んでした。西州の半分を占める耕地面積の内、56%が砂糖農園だとか。水田の約4倍だとか!
そんなに、作物用の土地があるならけっこうじゃないかとお思いでしょうが、ここで問題があります。その広大な耕地を所有しているのが、ほんのわずかなひとにぎりの人間。フィリピン全土の大半の農地をたった2%の地主が持っている!!
これは昔昔、スペイン植民地時代から続く構造。
大農園主 → 農園管理人 → 農園労働者 → 季節労働者
さとうきびは10月~2月ごろの収穫期に一気に刈り取りをするので、その時にたくさんの人手が必要です。地主は、その時期多くの人を雇い収穫をします。刈り取りが終わり、来年用のさとうきびを植えつけたら、後は仕事がなくなります。さとうきびは、育つ際にあまり世話がいらない作物なんです。その間、農園・季節労働者は仕事がありません。6月~9月ごろのその時期を”死の季節”と呼んでいます。自分の土地もないので、自分たちの食べる作物も作れません。地主に借金をしたり他の仕事を探したりして、なんとかその日を暮らします。
労働者の賃金は、とても低いです。とくに、季節労働者の中でも「サカダ」と呼ばれる、他の島から働きに来る人たちの賃金は、1日50ペソ~100ペソ。日本円だと、125円~250円。米1kgが約22ペソなので、その厳しさが分かります。
親の親の代から季節労働者として生きてきた彼らはそこから抜け出すアイデアも持ち合わせず、積もる借金とともに地主に依存するしかなく、生きてきました。
そして、そこで作られている作物は海外への輸出用なのです。
80年代、さとうの国際価格が大暴落します。アメリカ輸出用のさとうを生産していた地主は、その年作るのをやめてしまいます。急に仕事がなくなった労働者たちは、収入がなくなり食べることができず飢餓に陥ります。立派に育った広大なさとうきび園のとなりで、食べるものがなく死にそうになっている人たちが溢れたのです。
豊かに実った作物のとなりで、食べるものがなくひもじい思いをしている人がいる。
どう考えても、おかしな話です。
自分の土地を手にし、自分たちの食べものを自分たちの手でつくる。
輸出用の作物を作っている人は、家族全員3度のごはんが食べれてこどもが学校に通える位の当たり前な賃金が得られる。
限られた人間がいいとこ取りできるアンフェアな構造から抜け出そう、という日本・フィリピン両方の思いがバランゴンバナナとマスコバド糖のトレードの原点です。
つづく・・
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マチャルです。
マスコバト糖いいよね。
当店でもこれですよ!
いいお話ありがとう。
つづきも楽しみにしてます。
そうそう、おこちゃん4人目、
おめでとうさんです(^-^)
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マスコバド糖は、コクがあって濃厚で私も大好きです。まちゃるのお店でもお使いなのですね。
ちなみに、店長nanaさんも妊婦さんですよ。
妊婦が2人も。
よっ
めでたい、お店です。
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先日の初ランチ、とっても美味しくいただきました~。
帰りに買ったマスコバド糖(黒みつ)。我が家の定番です。毎朝食べるヨーグルトに、きなこと一緒に。
息子は、買って帰ったマスコバト糖のビンを見て、「おかあさん、お餅食べたーい」と一言。息子は、お餅にきな粉とマスコバド糖をかけたものが大好きなんです。
また買いに行きます♪