天井張り

<ぐっち>

毎日すすむ改装工事。

私の今日の担当は天井のボード張りでした。

梁と梁の間の長さをはかり、ボードにそのサイズを鉛筆で写しカッターでカットし面をとり真ん中に切り込みを入れて半分にパキッと割り、天井にはめ込みます。

簡単そうに聞こえる?

いやいや、大変でしたー。

まず、サイズをはかったはずなのにはめ込めない。

ちょっとカットしてまたはめてみると、隣のボードとぴったり合わない。

えいっ、えいっと力ずくで入れると隅がぼろぼろになる。

と、まあ、散々でした。

昼過ぎから始めて気が付けば夕方5時。

まともなボードは1枚も張れてない・・・。気分はちょっと沈みがち・・。

「せめて1枚くらい」と、気を取り直して再度ボードをのこぎりで切っていると、後ろでタバコを吸っていた林親方がいつもの高い声でボソッと、

「のこぎりの使い方うまいな」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・お、お、おやかたぁぁぁ」

その一言で私のブルーのハートに血が通い始め真っ赤に染まり、体中にエネルギーが満ち満ちてきました。

林親方はほんとっうに優しい。

職人の方にとって道具はとても大切なものと聞きますが、わたし達が手こずっていたり〈大半〉これないなぁあれないなぁとうろうろ探し回っていると、ほいっと貸して下さいます。

どこにも運び出せなかった店の荷物が山積みになっていたり、素人のわたし達が周りを陣取ってなれない大工仕事を繰り広げていても、いつもご自分のやることをたんたんとしておられます。調子が上がってくる午後は、鼻歌まじりで・・・。

そんな親方とも、もう数日しか一緒にお仕事〈?〉できません。

寂しいけれど親方の技術をしっかり目に焼きつけて1日1日大切にしたい、と思った今日でした。

20年前

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