<むつみ>
今日、5月第二土曜日は「世界フェアトレードディ」
1日だけでは何なので、5月いっぱいはフェアトレード月間、
てことになっています😆
せっかくなので、いっつも頭の中にある「フェアトレードって何?」について。
うちの店でも、オーガニックコットンのベーシックなTシャツを長いこと扱ってます。
フェアトレードの会社、ピープルツリーさんが
ずいぶん前にインドの農民組合と「無農薬に切り替えた分、全量、買い取ります」という約束をして、
それがTシャツやパジャマになって日本に届くように。
その頃の世間の一般的な受け止めは、「食べ物ならわかるけど、服にオーガニックって?」という感じだったはず。「服にまで、必要?」って。
でもフェアトレード店のお客様は、綿の生産者さんにも着る私たちにも優しいオーガニックコットンを支持してくださり、どんどん扱いが拡大していった。
時が流れて、今、量販店さんが「生産者の健康を守る」と、オーガニックコットンを扱い始めた。とても安いです。
たまに、お客様から、「値段の違いは、何の違いですか」と質問されます。
ここにきて、初めて、いままで安易に「オーガニックコットンだからみんなに優しいんです💓」と売っていたなと、気がつきます。
食べ物の業界の方では、そろそろ意識されはじめたこと。
「オーガニックであれば何でもいいのか?」
例えば、みかんの無農薬に取り組んでいる四国の業者さんがおっしゃっていた言葉。「このままでいくと、(人件費の安い)ベトナムまで行って無農薬みかんを作らないといけなくなる」
消費者が、オーガニックで、そして出来れば安いみかんを、当然のように求めていくとしたら、結局、人件費の高い日本では作れなくなって、ベトナムで人を安く雇って作って輸入することになる、そんな「オーガニック」でもいいですか?という問いかけだった。
私はそれは嫌だなと思いました。
人件費がかかるから遠いところで作って運んでくる、というのは、いかにも「不自然」だと思った。
オーガニック は、もともと、ありのままの、自然のままの、という意味。
ベトナムからみかんを輸入して食べるのは「ありのまま」とは違うでしょうと。
オーガニックコットンも、いちばん安く効率的に大量生産しようとすれば、まず、大規模農地で、億単位の値段の大型トラクターで、大量の石油を使って植えつけて、大量の人手を投入して刈り取りをすることになるでしょう。
そういう農業は、資金力がある大企業にしか出来ない。
そんな会社や農地をめざして、小さな村を離れて人が集まってくる。
一方で、いままでフェアトレードで取引してきた綿農家さんは、
自分の家の畑を使う、小規模な農家さんたちが、集まって組合を作り、みんなで無農薬で栽培してきた。みんな、家族と暮らしながら、地域での役割(町内会とか?消防団とか?親の面倒をみたりとか)を果たしながらの生活。
どちらも一長一短あるでしょう。
ブルゾンちえみになって聞いてみたい。
「質問です。世界じゅうが大企業だけになっても、いいですか?」
私は、出稼ぎしなくて住む、小さな暮らしがなりたつ世界がいいと思ってます。
生まれた村でずっと暮らし続けられるという選択肢があるほうが、ぜったいにいい。
効率悪くても、自分の小さな畑て作って、家族で手づみして、みんな顔見知りで仲の良いフェアトレードの工場で服に仕上げるのが、理想。
オーガニックという言葉は、農薬使ってません という意味じゃないと私は思ってる。
人間関係がオーガニック=自然、当たり前、ありのまま、
であってほしい。
そのためには、小さい農家さん、小さい組合、小さいフェアトレード団体が、いっぱい生き残ることが、大事なんだと。
地方で農業が成り立たなくなって出稼ぎしたり、家をすてて家族で大都市に流れこむ、いまのインドの状況は、その真逆。
オーガニックで、そして、児童労働や辛い安価な労働がなくて、
地域を守る、ずっと続いていける、そんなフェアトレードのTシャツが、標準基準になってほしいです。
パタゴニアさんが
「その業界を変える」という、刺激的なタイトルで、
フェアトレードのスポーツウェアを売り始めました。
「製品を作るすべての人の生活が改善できるよう」
かっこいい動画もありますのでどうぞ
http://number.bunshun.jp/ud/pressrelease/58f80f3477656179bd020000
小さな暮らしがなりたつ世界を大切に。
そんなfairtrade&organic を、どうぞ応援してください!